2011年5月5日木曜日

上野の森美術館で『上野の森美術館大賞入選作品展』をみました。上野の森美術観大賞がどれほどの賞なのかはよく知らないですが、毎年開かれていて、大賞になると展示の費用をまかなってくれるとかいいことがあるようです。見てみるとアマチュアの画家さんの絵が200点くらい展示されており、どれも100号くらいの大きさになっているのでこれは応募要件の一つかもしれません。
お目当ては中野修一さんという方の絵でした。半年くらい前にたまたまネットで、海外のサイトだったのですが、彼の絵が紹介されていてどういう人なのか説明があまりなかったのですが、そのウルトラマンみたいな絵がとても気になっていいました。ただ東京の方ではなく、こっちの方での展示はなかなかなかったところ、今回の賞に入選されたらしく、実物を見てみたいというのと、今までと違う絵らしい、というので連休の機会を捉えて観に行きました。
入選された作品はネットにもアップされていた作品だったのですが、実物で見るとやはり細かいところまで丁寧に描かれていてその良さがとてもよくわかります。自分は絵は素人なのでよくわからないですが、画面の構成もとてもいいと思いました。正直アマチュアの方々なので、作品も様々で、何これと思うものも多々ありました。特に思うのは「病んでる」のと「私の中のユートピア」的な作品が多いなというのです。病んでるというのは細かくてうにょうにょしたのがいっぱい書いてあったり、なんかわざとらしく不安定な感じにしてたりとか大学生とかがよく書きたがるあれです。あとゲームする人の絵ってなぜだか一目でそれと分かりますよね。
ちょうど講評の時間にぶつかってどういうこと言われるんだろうかと、こっそり混じっていたんですが、バランスとか色とかなるほどなって思うようなことを言っていました。ひとつ同感だと思ったことは、最近の絵はいいものをすぐカンニングするので長続きしないって言う話で、自分の感じていることに無理矢理引き寄せて言うと、たぶん今大きなマンネリズムに陥っているんですよね。いろんな創作物が。だからもう一度素直に対象を見つめる必要があると思うのです。
中野さんの絵は講評では「普通の絵」で済まされていたんですが、実はそれが大事なんじゃないかと思います。絵のよさは色とか形から伝わってはきますが、色とか形が示すものではないですから。うまく言えてないですが。

0 件のコメント:

コメントを投稿