2010年2月28日日曜日

人間失格を読む

 なんで読もうと思ったのか、もうすでに忘れてしまいましたが、とても面白かったです。映画化されるので知っておきたいというのが会ったのかもしれません。恥ずかしながら読んだ事なかったので、変な先入観を持つ前に読んでおきたいというのがあったのだと思います。
 他人に対する恐怖から「お道化」をするようになったというところからまず面白いし、非常に共感できるところが多いですね。でも主人公と自分のどんなところが似ているかなんて自分の中にとどめておけばいい事なので伏せておきましょう。
 描き方としてすごいと思ったのは、第1の手記のところで、主人公が興奮のあまりなぜだかひそひそ声になってしまったという表現で、これはすごいと思いました。その部分だけ引っ張ってきても何の事だかよくわからないでしょうが。本当はどうだかわかりません。ふつうは興奮すると声はでかくなるものだと思います。しかし余りに興奮するともしかするとひそひそ声になるかもしれないですね。知らないけどほんと見たいに思わせるというのがすごいと思いました。
 あと、女というのは特にわからないと言いながら、女性についていろいろ分析するんですが、これが全部確かにそうだよねと思う事ばかりなんですね。よく観察しているなあと思います。特にうなずいたのは、女は必ずその場にいない女の悪口をいう、というので、すごいなとおもいました。でも本文中にも書いてあるように決してその女の事を嫌いで悪口いってるわけじゃなく一緒にいるときはとても仲良くしているのだから不思議ですよね。仲いいのに一緒にいないときは悪口いうんですよね。意味もなく。それで聞かされるこっちは困るんですよね。
 あと男性名詞と女性名詞があるのなら喜劇名詞と悲劇名詞があってもいいとかいって分類するゲームとか面白そうと思いました。

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